【雑感】FIREの4%ルールについて
こんにちわ。
FIREの4%ルールというのは、セミリタイア界隈などでよく知られた?
ものとなっているようですが(世間一般では?)、ちょっと気になる点
がありましたので。
私の記憶が正しければ、年間支出の25年分を貯めた上で、例えば、
米国株:債権=80:20で、7%の表面利回りで運用し、インフレ率
3%を引いた4%を毎年引き出すといったようなルール(税金考慮
しない場合)だったかと思います。
で、最近のFIRE関連の記事で目立つのが、資産は減らさないでと
いう前提で、試算しているものです。これだと例えば、5千万円
あったものが、引き出し続けても、25年後にも5千万円残って
おれば良いというようなものが多い気がしました。
これはちょっと誤解があるのではないかと感じました。
そうではなくて、インフレ率、例えば3%を考慮してという話
であれば、72/3%=24年(便宜上25年とします)つまり
今の5千万円は、25年後には、半分の2.5千万円の価値に
目減りしていることになります。なので、このルールに従うと
25年後には、5千万円ではなく1億円になってないとおかしい
のではないかと思います。つまり、インフレ率3%の前提では、
現在 25年後
資産 5000万円 ⇒⇒⇒ 5000万円
引出 200万円/年 ⇒⇒⇒ 200万円/年(年4%引出)
ではなくて、(複利計算で)
現在 25年後
資産 5000万円 ⇒⇒⇒ 10000万円(年3%増)
引出 200万円/年 ⇒⇒⇒ 400万円/年(年4%引出、年3%増)
30歳そこそこで5千万円を貯め、ほぼ全てを株式等に入れるなんて
普通は無理ゲー、レアなケースだと思いますが。。。
というように試算しないと、4%ルールを誤解することになる、
あるいは、どんどん生活が苦しくなる気がしました。もちろん、
今の日本で、インフレ率3%という前提が妥当かどうかという
議論はあるかと思います。現段階では、アメリカでの話です。
しかし、現実問題としては、今40歳前後でリタイアしたとすれば
25年後には、年金も、減額はあったとしても、当てにできる上に
半分の価値に目減りした5千万円が残れば、十分逃げ切れそうな
気がしてきます。なので、インフレで実質目減りする分はあきら
めて、年齢とともに節約意識を高め、年金受給開始後は、年金と
合わせて、やりくりしましょうというのであれば理解しやすいと
思いますし、現実的かと思いました。
また、若い人、20代~30歳くらいまでで、年金をあまり納めずに
自己資金だけでリタイアしようとしている人は、そこのリスクを
考えた方が良い気がしました。精神を病む位、疲弊しているよう
な場合を除き、働けるのであれば、40歳前後まで引っ張った方が
健全で、いいのではないかと思いました。まあ、無理なら無理で
1人で抱え込まず、公助や親を頼れば良いとは思います。
いずれにしても、20代とか若い人に推奨するべきようなものでは
ないと思います。かなりレアなケースです。
また、これは、あくまでも完全なFIREの場合なので、ゆるく
働きながらセミリタイアという形をとって、かつ、年間支出も
抑えることができれば、ずっとハードルが下がることは言う
までもありません。ただし、その場合も老後はやってきます
ので、年金を確保できる形で働くのが良いと思います。
参考)これの最後に書かれている「日本版FIRE」あたりが現実的かも。
(特定の記事を批判するものではありません)
私の場合は、メンタルがやられていることに加え、年金受給まで10年
を切ってますので、65歳までは預金や個人年金の切り崩しだけで対応、
リスク資産は切り崩し無しでいくことを前提に、そのリスク資産を
拡大していこうとしている所です。年金については、保険ととらえ、
必要になりそうな時から、受給していけば良いかなと思っています。
(繰り下げると余計な支出が増えるので、とりあえず自然体の65歳~でもいいかな)
イデコを含む年金を受給していって、余ったら、一部を運用にあてて
いけば良い気はしますが、そこまでの余裕は恐らくないでしょう。
65歳以降は、リスク資産を切り崩す段階に入る気がします。
投資におけるご判断はくれぐれも自己責任でお願いします。
では。